| 名前 |
「僕たちの隊の名前はどうする?」 「そうだなあ……」 出立前の慌しさの中、少年二人は真剣に悩んでいた。 自分たちが率いる隊に名前を付けておけと言ったのはビクトールだった。出立まで余り時間もないのだが、 折角つけるのならいい名前がいい。 「オレンジ隊はどうかな?」 ジョウイの言葉にユウキは苦笑する。この幼馴染の命名センスはいかんせん、抜けている。 本人に言うと怒りそうなので黙って聞き流し、ユウキは提案した。 「僕の名前を付けちゃ駄目かな?」 分かりやすい名前にしろと言われたのだし、なにせ時間がない。 「そうだね、いい名前だと思うよ。分かりやすいしね」 ジョウイも喜んでこれに賛成し、彼らの隊はユウキ隊と名づけられた。 この時の名前は、のちにデュナン統一戦争を成し遂げた勇士たちの軍に引き継がれ、ユウキ軍の名は あっという間に知れ渡ることとなる。 彼らが本拠地としている、かつてノースウィンドウと呼ばれた町はテランセラと改名され、多くの人間が 集う一大都市と成長していった。 そして、デュナン統一戦争終了後。 新たに興った国の名前は、ユウキ国。 「……なんで軍の名前がそのまま国の名前になっちゃうんだよー!!」 放浪の旅の最中、その話を聞いたユウキは恥ずかしさから顔を真っ赤にし、 「……オレンジにしなくて良かった……」 とジョウイは胸を撫で下ろす。 「本拠地の名前にしてくれればよかったのにね。折角みんなで、カッコいい名前を考えたのに」 ナナミの言葉に二人は、全くだと頷いた。 「名前つけたの、シュウさんかなあ?戻って文句言ってこようか」 「今更無理だよ、きっと」 一度付けられた国名を変えるというのは大変な話だ。 「大体、ユウキ軍なんてセンスのない名前つけたの、誰なの?」 ナナミの言葉が、二人の胸にぐさりと突き刺さった。 「え?あれ?まさか、二人がつけたんじゃないよね?違うよね?」 ぐさぐさと突き刺さる言葉のやりに絶えながら、二人は決心したと言う。 ……二度と、適当な名前をつけるのはやめよう…… -完- |
うちのII主は「ユウキ」くんでした。ナナミが日本名っぽかったから、あわせてみました。本拠地の名前は創作。 でも、かなり考えましたよ。だって、本拠地の名前を国名にすると思ってたんだもん(>_<) 隊の名前なんて、分かりやすければいいや、と思ったのに……。こっちを使われるだなんて〜(;_;) これでジョウイ隊なんてつけた日には、笑うしかないな……。 |